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双極性障害。

私は「双極性障害」という病気と付き合っています。
「双極性障害」とは、最近まで「躁鬱病」と言われていた精神疾患の病気です。
ここにたどり着いた方はご存知だとは思いますが、少しこの病気について説明しますが、「双極性障害」とは、躁状態とうつ状態を繰り返す病気です。
躁状態とうつ状態がどのくらい続くのかは、患者さんによって違うのでしょうが、私の場合は今は、「混合状態」といって、常に躁状態とうつ状態が同居しているような状態です。
多くの方は、うつ状態から始まり、躁状態になっても「あ、ちょっと調子がいいかな?」ってな具合で自分でも意識せず、医師も気づかずうつ病としての治療が続く方が多いと聞いています。私もそうでした。
また、悲しい事に、医師の間でも双極性障害の躁状態に対する理解が乏しく「うつ病の苦しさから抜け出したいために一時的に気分が上がっている」などと言う医師もいるそうです。(知人談)
また、更に悲しい事に、周囲の理解を得にくいという特徴もあります。服薬や精神療法によってある程度は病気をコントロール出来ても、ふとしたきっかけで病気が表面化されてくると「単なるわがまま」と思われてしまう事もあります。

精神疾患にも、うつ病、統合失調症、、、いろいろあります。
自分も周囲も病気を理解し、どう付き合って行くか。。。
そんなことを探していけたら良いなと思います。


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はじめは鬱だった。

今に至るまでの事を整理していきます。。。

最初に精神科の病院に行ったのは、2004年の1月だったと思います。
その随分前から、動悸、目眩、不眠、耳鳴り、肩こりなどの身体的な不調が現れ、内科や耳鼻科、婦人科などいくつもの病院を渡り歩きました。しかし何処にいっても「異常なし」。。。
最後に行った内科の医師から「あぐりさん、一度、精神科の病院に行った方が良いですよ」と言われました。その時、不思議にショックな気分ではなく「もう歩き回らなくても良いんだ」となんだか安堵に似た気分が湧いてきました。何故って、自分でもうすうすは気付いていたからです。でも、誰かに言って欲しかったのかもしれません。「精神科に行った方が良い」と。

さてさて、当時は、そんなに病院も無く、また、仕事の関係上、あまり近くの病院でも気まずい事もあったため電車で20分くらいのところのクリニックに行く事にしました。でも、駅を下りて病院の前まで行くけれどなんだか入れない。病院の周りを何度も何度もうろうろしてやっと入る事が出来ました。
医師に、今一番苦しい事や今までの経緯などを話したらあっさりと「うつ病でしょう」と言われました。たしか、抗鬱剤と眠剤、安定剤を処方され帰されたと思います。
そのクリニックには2年ほど通ったのですが、諸事情あり転院しました。


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転院。

2005年5月に転院しました。
その年の4月の人事異動で障害者福祉課(私は市役所に勤務しています)に異動になり、今までの病院では、ケースさんに会う確率が非常に高い事と、主治医との相性がいまいちだったからです。先輩の精神担当CWに相談したら「あぐりの場合、女医さんの方が良いんじゃないか?」と紹介されて行ったのが新しい病院でした。そこのクリニックのS医師には今でもお世話になっています。
初診は、ゆっくり時間をかけてやはり今までの経緯などを話しました。
「多分、うつ病だと思うわ。思い切って休職して治すか、このまま働きながら治して行くかどうする?」と聞かれ、今まで自分の中で休職なんて選択肢はありませんでした。
「仕事は休めません」
「そう、分かりました」
そんなやり取りだったと思います。
障害者福祉課はとてもハードな部所で毎日のオーバーワークは当たり前。
病気の事は先ほどの先輩にしか話していませんでした。
常に気持を高めて行かないと勤まらないような部所だったのです。
そして、常に続く緊張。。。抑うつ感。。。
「あの時休んでいたら?」と思う事もあります。
S医師は、優しいながらも厳しさを持った医師で、とても良い医師に出会えたと思っています。

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32条と障害者福祉課。

「先生、32条って私には適用になりますか?」
ある時、主治医に相談しました。
「なると思うけれど。。。職場の方は大丈夫?」
「大丈夫かどうかは分からないけれど、このまま病気を隠しながら仕事を続けるのは限界です」
私の住所地と、勤務している市役所は同じ場所だったので、その当時、精神保健福祉は市町村の事務となっていたため、自分の職場に申請する事になってしまうのです。
精神疾患があるからと言って特別扱いをして欲しかったわけではなく、病気を隠して障害者福祉の仕事をする事に、変な疑問を持ったのです。
ホントにおかしな話しです。
それで、32条を申請すれば、職場にバレる。という発想になったのです。
診断書は書いてもらい、申請は自分で処理して、県からはあっさりと受給者証が届きました。
毎月何十通もの申請書が来る中で、私の物が含まれていたのが気付かれたかは分かりません。
そういう発想自体が「躁状態」だったのかもしれませんね。

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心療内科専門病棟。

2006年の年末あたりから私の体力、精神状態も悪化し、ついに年明け頃から仕事に行くのが難しくなってしまいました。それでも、なんとか服薬で乗り切り。。。出勤。
でも、仕事にならず。。。
1月になってからは受診も週に1回ペース。そして
「お休みしましょう。今のあなたの状態では仕事に行っても迷惑なだけ。すぐには無理だけれど、入院しましょう」
と主治医からの宣告。
仕事で数々の精神科病棟は見てきました。ほとんどが閉鎖病棟。
「ああ。。。あんなところに隔離されるのか」とうなだれていたら
「でも、あなたを鍵のかかるような病院に入院させるわけはいかないから、ちょっと遠いのだけれど心療内科の専門病棟があるからそこに紹介状を書くわ」
と言って下さいました。
パンフレットを見てびっくり。「楽山」と書かれたパンフレットには「どこの高級ホテルじゃ!!これは病院ではない。」という写真が満載。
「うちからも、紹介して入院された患者さんもいます。鬱病の方が主だから。安心してゆっくり休んできなさい」
そんなわけで、入院という方向で進んでいきました。


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入院前診察。

しばらくして、入院予定の病院(楽山)のPSWから電話があり
「入院前診察を行いますので、○日に来院して下さい。」
という連絡がありました。
電車とバスを使いおよそ2時間。。。
着いてこれまたびっくり。パンフレットと同じようにやっぱりホテルでした。
広々としたロビーにはグランドピアノがあり、そこのソファーでまたされること何分か。。。
今度は、特別診察室というところで主治医になる医師との診察のために別の個室で待たされました。
とても緊張していたのを覚えています。
そして、主治医と対面。
とても若くて驚きました。
実は、R病院の母体にH病院というのがあり、正確にはR病院はH病院のいち病棟なのです。そして、過去に仕事で母体のH病院にはケース訪問で行った事があり(その当時はリニューアル中でプレハブの病院でした)そのイメージが強かったから。。。
と話しがズレマしたが。。。
何を話したのかは忘れましたが、サクッと診察は終わったように思います。
「2〜3週間の入院でお部屋が空き次第連絡します」
ということで入院が決まってしまいました。

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最初の入院とリスパダール。

結局、最初の楽山への入院は、2月末から5週間におよびました。
カードキー付きにバストイレ付きの個室、食事もおいしく、スタッフも優しい。。。
数日前までの殺伐としたなかでの生活とは、大違いでそのギャップに驚きました。
誰も私を責めない、誰も私を色眼鏡で見ない。。。
そして、入院患者さんたちも優しかった。
数日したら病院での生活にもなれ、共有スペース(フロアと呼びます)にも出て行き、同じ年頃の方とも知り合い、色々な事を語る事が出来ました。
「ああ、私だけじゃないんだ」
と変な安堵感。
そこでの生活は、基本的に自由。外出も自由です。
いちおう病院なので医師の診察があったり、カウンセリングがあったりもしますが、OT(作業療法)でヨガや陶芸に参加したり、病院の周りを散策したり。。。だんだんと過活動になって行きました。
そこで、処方されたのが「リスパダール」。
初めて処方された次の日は起きられず、くらくらで看護士に「何ですか!あの薬は。先生に説明してもらいたいです」と嘆願しました。
看護士も「あの薬はつよいからね。。。」なんてこと言っていました。
「今のあぐりさんには、重しが必要なので処方しました。身体はご自身が思っている以上に疲れています。もっとゆっくり休んで下さい」
というのが主治医K医師からの説明でした。
結局、休みが必要なのね。。。
しかし、私の身体は薬への耐性が強いらしく、リスパダールでもなんのその!となり、退院まで過活動状態でした。
現実逃避の5週間。
K医師からの退院時のコメントは「疲れを自覚して休息を取って下さい」というものでした。
そして私は、現実へと下山したのです。


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現実は。

退院後すぐに職場復帰。
なんといっても年度末。
2〜3週間と言う事で入院したのが5週間にもなり、私の仕事は山のようにたまっていました。
「障害者福祉課なんだから、少しは配慮してよ〜」
となんて思う余裕も無く、ただただ仕事の山を崩して行く事に必死。
R病院での生活とのギャップを考える余裕も無かったわ。
ただ、「現実は甘くない」
確かに、過活動ながらもストレスフルな障害者福祉課の仕事から離れて少しはリフレッシュ出来たのですが、戻ってくれば、更なるストレス。
何なんだろう。。。

課長の配慮で負荷の比較的少ない保健センターへ4月から異動になりました。
その事を知ってからの数日間は虚無状態。
仕事についていけない職員は結局は飛ばされるんだ。。。
と「配慮」ということも考えられずに自分や周りを責めました。
空しかった。


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いじめ。

保健センターの仕事は、障害者福祉課から比べると残業も無く、仕事自体は楽でした。
しかし。。。そこで待っていたのは、保健師からのいじめ。
ロッカーやデスクの私物が盗まれる、書類を隠される、パソコン内の文書を消されたり書き換えられる。。。最初は自分の不注意かと思ったのですが、前任者に聞いたら彼女も同じような事があったと。また、他の事務職職員も。
そんな事が続き、はたまた体調が悪くなり、激うつ状態。
私は電車通勤をしていたのですが、駅まで行っても改札を通れなかったり、ホームで倒れたり。。。
クリニックの主治医と相談して、またR病院への収監が決まりました。
結局、保健センターでも3ヶ月くらいしか持ちませんでした。
でも、そのいじめとも思われる陰湿な行為は逃げる事でしか解決出来なかった。

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再び楽山へ。

2度目の入院。
結局、この入院は長くなり、半年にもおよびました。
病院の前は田んぼなのですが、青い稲を見て、稲刈りも見て、その後の休田も見ました。
そして、七夕に誕生日。。。
色々な人が入院して来て、退院を見送りました。
2度目という事もあり、すぐに病院での生活にも慣れました。
9月頃退院の話しも出たのですが、人事との話し合いでその話しも流れ。。。そんなことが数回ありました。
入院が長くなればなるほど、退院への不安も強まっていきました。
皆が仕事をしている平日は強い罪悪感に襲われたりもしました。
最初はそんなに長い入院の予定ではなかったので、入院後1ヶ月語くらいから「リターンプログラム」といって、復職へ向けた訓練がはじまりました。
とにかく2時間と言う時間、集中して、作業を行う事。新聞要約や100マス計算、読書。。。何でも良かったのです。そして、2時間の間に疲れを感じたら適宜休憩を取るということも科されました。秋頃からは、週に数日、病院から職場へ通ったり。。。
常に念頭にあったのが「職場復帰」。
職場に行くと、挫け。。。そんな繰り返しでした。

主治医のK医師も「休息」と「職場復帰」をうまく両立させようとしていたようです。
そして、今回の入院では「認知行動療法」というカウンセリングも行われました。
先生は休めと言うけれど、なんだか、とっても忙しい入院生活だったように思います。
でも、出来なかったのが「疲れたら休む」。
今も出来ません。

薄々はこの病院にどんなに長くいても良くはならないと言う事は分かっていたのですが、最高のモラトリアム期間だったように思います。
そして「クリスマスまでには退院しましょう」とK医師にいわれ、クリスマス前に退院となりました。

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